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不思議なこと

 

人間は、現在、生きているという不思議な事実を経験しているのです。これは全く不思議なことなのです。不思議としか言いようのないものなのです。
現代の文明がどのように人間を毒しているかは、現代の学校教育を見たらいいのです。現在の学校教育のあり方が、ユダヤ主義を基本にしているのです。ユダヤ主義をふまえなければ教育ができないようになっているのです。先生が悪いのではありません。世界の文明思想の根源が悪いのです。
これは何かといいますと、ユダヤ教の宗教の原理が、肉体的に生きているのが人間だという考えからきているのです。これがモーセの掟なのです。モーセの掟は、肉体的に生きている人間が、神の掟を実行すると考える。この考えが、世界全体をめちゃくちゃにしているのです。
人間が肉体的に生きているという唯物的な考え言い出した。マルクスとか、いわゆる文明開花の時期に頭をあげだしたいわゆる進歩主義的な人々の多くが、ユダヤ人でした。これらの人々が、人間生活に無限の権利があるという妄想を抱いていたのです。いわゆる人権主義です。人間は生きる権利があるといっているのです。
生きる権利があるといくら言っても、死ぬ時は死ぬのです。生きる権利があるというたわごとを言うくらいなら、ガンに抵抗すればいいのです。
今の文明は理屈ばかりを並べているのです。神とか、命という素朴なことを考えようとしないのです。物理的に存在するものばかりを考えて、人間の常識を伸ばしたり縮めたりしているのです。英語で大人のことをアダルト(adult)といいますが、アグルタラス(adulterous)になりますと、邪悪そのものになるのです。人間の思想は邪悪な思想なのです。
どのように邪悪かといいますと、自分自身の魂を殺してしまう邪悪さです。これが現代文明のもつ毒素なのです。大人的な毒素をもっているのです。これが文明終末の様相なのです。
ユダヤ教の根本原理が、肉体的に生きている人間を極端に主張するのです。そして神と対立している。神とけんかしている。誠の命とけんかしているのです。そういうばかなことをしているのです。そのとばっちりが、世界中に広がっているのです。
文明が発達すればするほど、生命的にだんだん無知になるのです。命が全く分からなくなってしまった。利害得失よりも命の方が大切なのですが、これが全く分からなくなってしまったのです。
命あってのものだね、畑あっての芋種といいます。畑がなければ、芋の種を残しておいてもしかたがないのです。
人間が生きている命の中に、極めて単純な形で、死なない命が含まれているのです。五官の感覚は、生まれる前の感覚なのです。赤ちゃんは生まれながらにして、味覚を知っているのです。視覚能力、聴覚能力をもっています。赤ちゃんには生まれる前の命が植えられていて、命がそのまま芽を出したのが心理機能であり、五官の機能なのです。
生まれる前の命のすばらしさを現に体に持っているのですから、これを素朴に見さえすれば、死なない命を見つけることはそれほど難しいことではないのです。文明かぶれ、学問かぶれが、最も悪いのです。
本当の学とは何か。ただいまの専門学は本当の学ではないのです。本当の学とは、人間存在の本質の認識を問うことなのです。この気持ちによって、五官を問うのです。
目で物を見ている状態、舌で味わっている状態をよく見るのです。人は天地万物の味を舌でわきまえることができるのです。天地万物の味というのは、天然自然の命の味であって、これを舌でわきまえることができるのです。
つまり天地の命を、舌で味わいわけることができるくらいの、五官の力を持っているのですから、素直に素朴に自分の命を用いるなら、死なない命を見つけること、イエス・キリストが死を破って復活したことを自分の命の中へ引きずりこむことは、何でもないのです。
死を破った人間がいるのですから、この人を自分の中へ入れたらいいのです。大根を食べるように、イエスを食べたらいいのです。イエスを食べるのも、大根を食べるのも、男が女を食べるのも、同じことなのです。
素朴に素直に食べればいいのです。食べたら、自分の命にすればいいのです。キリストを食べて、キリストを自分の命にすればいい。
これを逆に言いますと、キリストに食べられることになるのです。女を食べたらいいのです。だいたい女は男の食べ物なのです。完全に食べられてこそ、女は成仏できるのです。
人間は五十年、六十年の人生の間に、驚くべき学の知識をたくわえています。五十年も生きていたら、裏も表も、全部分かっていいはずなのです。ところがさっぱり分かっていない。それは頭の使い方が悪いからです。
素朴に考えて、この世の中に同調しないこと、批評家、評論家の言うことを、聞かないことです。
自分の命をごく素朴に見るのです。そうすれば最も単純な生き方によって、命を見つけることができるのです。

 

 

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