top of page

幻覚

 

命には、医学で考える命と、医学では考えられない命と、二つあるのです。医学で考えている命は、肉体的な命です。肉体的な命は、近代学の対象の命です。特に最近の医学は、十三世紀以後のヨーロッパの医学の考え方を基本にしているのです。
人間が肉体的に存在しているというのは、正しい見方ではありません。これは一種の幻覚なのです。このことをよく知って頂きたいのです。
医学で考えている命は、病気があると考える命です。肉体があることを前提にして考えますと、魂が考えられなくなるのです。
近代の学問は、医学だけではなくて、法律学でも、政治学、経済学、哲学でも、すべての学問は専門学です。専門的というのは、部分的ということです。専門学を勉強していますと、全体的な考えが持てなくなるのです。
医者は、自分は医者だから、宗教は分からないとか、哲学には関係がない、政治には関係がないといいます。これは現代の学問の欠点なのです。現代学の欠点をよく承知して、学問をする必要があるのです。
群盲象をなでるという話があります。盲人の集団がそれぞれ象を触りました。ある人は象の尻尾にさわり、象とは細い糸を束ねたようなものだと言いました。ある人は象の鼻にさわり、象とは大きな管のようなものだと言いました。またある人は耳にさわり、象とは大きな団扇のよう物だといいました。それぞれ同じ象にさわりながら、象についての見解が全く違ったのです。専門学にはこのような欠点があるのです。
病気は、肉体が患うのではなくて、宇宙構造の一部に、病気の原因があるのです。呼吸機能は、呼吸するということが、肺臓になってあらわれるのです。地球があるのではなくて、宇宙が先にあるのです。地球があって、人間があるのです。この順序を今の学問は、間違えているのです。
専門学を世界にまき散らしたのは、ユダヤ人学者達です。ユダヤ人学者が、十三世紀以降に、専門学をつくって、まき散らしたのです。現代の白人文明は、ユダヤ人の文明なのです。
ユダヤ人達は、肉体的に人間が生活することだけを考えています。医学でも、肉体的な健康を第一に考えるのです。そういう考え方もありますが、これは現代文明の欠陥なのです。
般若心経は、肉体があるという小さなことだけを問題にしていない。人間存在を、全体的に取り上げているのです。般若心経は専門学ではなくて、全体学なのです。こういう考え方が、本当の学なのです。
現代文明は、行きづまっています。原水爆の廃絶ができないのです。地球を何十回も破壊できるほどの原水爆を造っている。なぜこんなばかなものを造っているかということです。国と国、民族と民族が、ただ自我意識によって喧嘩をしているのです。原子爆弾を造らなければならない問題とは違うのです。
そのように、現代文明は行きづまっているのです。これは専門学のおかげです。専門学を徹底すれば、地球そのものを破壊するような恐ろしい兵器をつくる所まで行ってしまうのです。
専門学を基礎にして考えることが、現代の思考方式になっていますけれど、人間の生活は、専門学的にしているのではないのです。皆様の生活には、政治的な面もあり、経済的な面もあり、芸術的な面もあるのです。宗教的な面もあります。生活は、学問全体をひっくるめたようなものです。だから、専門学に一所懸命になったことが、文明が間違った原因なのです。
ユダヤ文明が困ったものなのです。私はユダヤ人を憎んでいるのではありません。私はユダヤ人の魂を、どこまでも愛しているのです。ユダヤ人は、よりも他の民族よりはるかに優れた民族です。優秀です。優秀だから悪いことを考えるのです。
専門学は、ユダヤ人のトリックです。専門学を世界に普及すれば、教育を支配することができる。世界の教育を支配すれば、文明全体が支配できるからです。こういった世界全体のあり方を、よく考えて頂きたいのです。ただ自分が生活していることだけを考えないで、現代の文明が間違っていることを、考えて頂きたいのです。
魂のことは、自分で考えるしかないのです。
病気はなぜあるのか。現在の物理的宇宙存在に、非常に大きな矛盾があるのです。つまり、現在の地球存在のあり方が、間違っているのです。だから、地球には地震があり、台風、洪水、早魅、病気、砂漠、飢饉があるのです。
地球には大きな矛盾があるのです。これをもう少し小さく考えてみますと、肉体的に皆様が生きておいでになることに、矛盾があるのです。それが病気になって現れているのであって、大きな観点から考えて頂きたいのです。
般若心経は、人間が目で見ていることは、妄念だと教えているのです。だから大学で学理学説を研究した人は、せいぜい般若心経を勉強するといいのです。
現代文明は、大きな幻覚に陥っているのです。五蘊という幻覚に陥っている。ばかばかしい幻覚に陥っているのです。
私達は、無条件で文明を信奉しなければならない必要はありません。人間のために文明があるのです。文明のために人間があるのではありません。学問の欠点が、文明の欠点になっている。これが西欧文明なのです。
こういうことをしっかりわきまえて、新しい世界観を創建する必要があるのです。本当の世界平和とは何か。本当の健康とは何か。霊魂の完成とは何かを見い出す必要があるのです。
般若心経の般若ハラミタという思想は、世界の文化の中で、最も優れたものです。しかし、般若心経は、命を与えることができないのです。間違っていることを空じることはできますけれど、信じることができないのです。何を信じていいのか分からないのです。
般若心経の空を、全世界の文明は、しつかり学ぶ必要があるのです。現在の文明が、世界を滅ぼそうとしているのです。専門学の欠点が、全世界を行きづまらせている。文明の行きづまりが、政治の行きづまりになっているのです。
このことをよく承知して、文明の概念をひっくりかえすような感覚を持つのです。そのためには、まず、空をはっきり体得する必要があるのです。本当の命は何であるか。魂とは何であるか。何のために生きているかを、しっかり考えて頂きたいのです。
生きているうちに命をつかまえないと、死んでからではどうにもならないのです。目の黒いうちに、命をつかまえるのです。文明の本質をやりかえるくらいの度胸がいるのです。アメリカはだめです。イギリスもドイツも、ロシアもだめです。西欧文明はあてにならないのです。だから私達がしなければならないのです。
 

 

bottom of page